本日は Having said that と That said についてお話します。講演やプレゼンの通訳にでかけると、ほぼ毎回出てくる表現です。日常的な会話でも頻繁に使われます。どういう意味かと言うと。
たったいま述べたことと反対の内容を述べるときの前置きとして使います。話し手や書き手がオーディエンスに対して「これからいま言ったこととは逆のことを言うよ」というシグナルになるフレーズです。
通訳者や翻訳者にとっては、話の展開を予想する手がかりになるため、たいへんありがたーいフレーズです。
文法的には transitional words / phrase といいます。「転換語」と呼ぶこともあります。
日本語に訳すときは、「そうは言いましたが」とか「とはいえ」とか「その一方で」のような訳語が充てられます。
いくつか例文を。
I think they’ve done a great job. Having said that, there’s still room for improvement.
「彼らは良い仕事をしてくれた。とはいえ、まだ改善の余地はある」
That’s an expensive restaurant. That said, they’re worth the price.
「あそこは高級レストランだよ。でも、値段に見合う価値はある」
but でいいんじゃね? と言われればそうなんですが、使えたらちょっとかっこいいでしょ。That said、ワンランク上のフレーズっぽいけど、ふつうの会話でもけっこう耳にします。機会があったら使ってやってください。
それではまた。ごきげんよう。
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