大雪に見舞われた翌朝は、路面が滑って通勤や通学に難儀します。英語で「滑る」は slip です。日本語でも「スリップする」といいますね。でも英語では、滑らないように気をつけるのは足下だけではありません。頭のなかでもスリップが起こるのですよ。
たとえば、仕事帰りにキャットフードを買わなければならなかったとしましょう。帰宅して、愛猫の顔を見て、キャットフードを買い忘れたことに気づきました。そこであなたはこういいます。
Oh, no. It completely slipped my mind!
「やれやれ。すっかり失念していたよ」
こんなふうに、英語ではしばしば、あることを「ついうっかり忘れていた」、「度忘れしてしまった」というとき、この slip を使って表現します。基本のカタチは slip someone’s mind です。「記憶からすっかり抜け落ちる」みたいなイメージです。
実際に使えそうな例文をいくつか。
Sorry I forgot about your birthday. It totally slipped my mind.
「ごめん。君の誕生日を失念していた。とんだ度忘れだ」
I meant to call you but it totally slipped my mind.
「電話するつもりだったんだけど、すっかり忘れていた」
I meant to buy some milk, but it completely slipped my mind.
「牛乳を買うつもりだったんだけど、うっかり忘れた」
次に何か度忘れしたら、心のうちでそっとつぶやいてみましょう。
Oh, no. It completely slipped my mind!
ひとりごとも立派な英語の学習法です。大声で叫んでもいいんだけどね。
最後まで読んでくれてありがとう。
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