大雪に見舞われた翌朝、街のあちこちで雪だるまが見られたそうです。今回は、雪だるまつながりで「雪だるま式に増える」という言い回しをご紹介したいと思います。英語にも似たような表現があるのですよ。
では早速。
英語で雪だるまは snowman ですが、「雪だるま式に増える」というとき、snowman は使いません。代わりに使うのが snowball、「雪玉」です。雪合戦で投げ合うアレですね。ちなみに雪合戦は snowball fight です。
snowball は動詞としても使われ、その意味は「大きさ、強さ、重要性などが急激に増大する」です。まさに、「雪だるま式に増える」ですね。
Cambridge Dictionary におもしろい例文が載っていました。
I suggested a few drinks after work, and the whole thing snowballed into a company party.
「仕事帰りに一杯やろうと声をかけたら、いつのまにか会社を巻き込んだパーティに発展していた」
こちらは Macmillan の例文です。
The business just snowballed and before long they’d opened another branch.
「事業は瞬く間に拡大し、まもなく2号店を出店することになった」
私の知るかぎり、日本語の「雪だるま式に増える」は、なにか良くないこと、ネガティブなことが急激に増大するさいに使われるように思います。たとえば借金とか?
一方、英語の snowball は良いことにも悪いことにも使います。上の例文は特に悪いことが膨れ上がる状況ではないため、訳文では「雪だるま式」という言葉を使っていません。
「雪だるま式」を使う例はこんな感じ。
His debt snowballed.
「彼の借金は雪だるま式に膨れ上がった」
やっぱり借金の例しか思い浮かばないね。
今回は動詞 snowball の使い方についてご紹介しました。最後まで読んでくれてありがとう。
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