Put your best foot forward:良い方の足を前に出す?

Put your best foot forwardって言われたら、どんな行動を取りますか? 見栄えの良い方の足を前に出す? どちらもそんなに変わらないと思うんだけど。ある英英辞典には「できる限りがんばる」とあるのですが、文脈が分からないと使えませんよね。

「できる限りがんばる(to try as hard as you can)」とあるのは Cambridge Dictionary です。どうやらイギリス英語ではこの定義がスタンダードのようです。

アメリカ英語はもうちょっと使いどころが狭まります。Merriam-Webster がいちばん分かりやすいかもしれません。

Merriam-Webster には British と US の定義が併記されています。まずはイギリス英語の定義と例文を見てみましょう。

to try as hard as possible to do something difficult
何か難しいことをできる限りがんばる。

I’ve got to put my best foot forward to meet this deadline.
「締め切りに間に合うようにできる限りがんばらねば」

例文を見る限り、かなり汎用性が高いように思います。「締め切りに間に合うようにがんばる」に使えるのですから、たいていのがんばりに使えるでしょう。

一方、アメリカ英語のほうはかなり使いどころが限定されます。

to behave very well in order to gain someone’s approval
相手に認めてもらえるように、お行儀よくする。

When I visited my girlfriend’s parents, I tried to be very polite and put my best foot forward.
「ガールフレンドの両親に会いに行った際、マナーや行儀にはできる限り気をつけた」

The Free Dictionary の説明は個人的に気に入っています。例文も「なるほどね」な例文です。

A phrase used when one is trying to present an ideal version of oneself, typically to try to impress others.
他者に良い印象を与えるために、いちばん良い自分を見せる。と言いたいときに使うフレーズ。

You really need to put your best foot forward in the interview if you want to get this job.
「この仕事に就きたいなら、面接で自分の良い面を出せるように、本気でがんばらないといけないよ」

「彼女の両親に挨拶」と「就活の面接」の例で、put your best foot forward のニュアンスと使い方がだいたいつかめたかと思います。

ちなみに、私が今回このフレーズに出くわしたのは、あるマーケティング専門メディアの記事でした。「顧客に選んでもらえるように、商品をできるだけ魅力的に見せる」といった文脈でした。

積極的に使うのはちょっとハードルが高いかもしれないけど、誰かが使ったときに意味が分かれば十分ですね。

ちょっと長くなりました。最後まで読んでくれてありがとう。

このコンテンツについてコメントする(質問もこちらへ)

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です