The lion’s share:ライオンの分け前

何かを切り分けたときの「一番大きな取り分」を、英語ではしばしば「ライオンの分け前」と表現します。辞書や参考書によっては「不当に大きな取り分」と説明する向きもあります。

the lion’s share をもっともシンプルに、一番言葉少なに説明しているのが Macmillan Dictionary かもしれません。

the largest part of something

何かの一番大きな部分。もうそのままですね。例文も拝借しましょう。

The lion’s share of his money went to his grandchildren.
「彼の遺産の大部分は孫たちが相続しました」

しかし、です。単純に「一番大きな取り分」といいたいときに、わざわざ百獣の王たるライオン様にご登場いただく必要があるのでしょうか。

しとめた獲物の(たぶん)一番おいしいところを誰に遠慮することもなくガツガツと食らいつくすライオン様。あ、もーだめ。これ以上食べらんない。げぷ。すると、それまで遠巻きにしていたハイエナその他がやってきて、その「おこぼれ」に預かるわけです。ライオンの分け前のおこぼれ。

Collins の説明は、この情景をよく反映しています。

If a person, group, or project gets the lion’s share of something, they get the largest part of it, leaving very little for other people.

予算であれ市場占有率であれ何であれ、誰かが「ライオンの分け前」を分捕れば、大部分は彼らに持って行かれ、あとに残るのはおこぼれ程度だ、と説明しています。

なるほどね。

個人的に一番ぴんとくる説明をしてくれているのが Dictionary.com です。

the largest part or share, especially a disproportionate portion

一番大きな部分、分け前。とくに、不均衡または不相応な取り分。

disproportionate はほかと比べて「不釣り合いな、不均衡な、偏っている」ことを表す形容詞です。

例文も見てみましょう。

The eldest son received the lion’s share of the estate.
「長男が財産のほとんどを承継した」

単に「一番大きな取り分」と定義している Macmillan の例文は、文章のセンチメントとしてもニュートラルです。他方、disproportionate を追加している Dictionary.com の例文はちょっと「不公平感」が漂います。おもしろいですね。

ちょっと長くなりました。最後まで読んでくれてありがとう。

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