windfall:風で落ちたリンゴ、あるいは棚ボタ

wind は「風」、fall は「落ちる」。windfall は「風に吹かれて地に落ちた果実」のことです。日本語では風で落ちたリンゴを「棚ボタ」に喩えることはありませんが、英語では棚ボタ的に手にした大金、予定外の収入をさして windfall といいます。

だいたいどの辞書を引いても、ふたつの定義が列挙されています。ひとつは「予期せぬ臨時収入(an amount of money that you win or receive from someone unexpectedly)」で、もうひとつは「風に吹かれて落ちた果実(a piece of fruit blown down from a tree)」です。

ちょっとおもしろいのは辞書によって順番が違うことです。Cambridge では「臨時収入」が先で「落ちたリンゴ」は後。Merriam-Webster は逆です。

今回、この windfall はある経済誌の記事から拾ってきたのですが、そこでは cash windfall のように使われていました。「資金調達ラウンドが応募超過に終わり、予想外の追加資金を獲得した」といった文脈でした。

windfall はどんな種類の臨時収入にも使えます。株の配当金やボーナスはもとより、遺産から宝くじの賞金、果ては訴訟で勝ち取った賠償金まで、なんでもアリです。

いっしょに使う動詞で一番簡単なのは get でしょう。

He got a sizable windfall from the sale of his business.
「彼は事業を売却して、かなりの額の臨時収入を手にした」

I got a big windfall by winning the lottery.
「宝くじで大金を当てた」

「風に吹かれて落ちた果実」に関しては、Cambridge にちょっとほっこり系の例文があったので拝借します。

I tend to leave the windfalls for the birds to pick at.
「風で落ちた果実は鳥がついばむのでなるべくそのままにしている」

あと、風で落ちたお札は windfall じゃないよ。一応。

このコンテンツについてコメントする(質問もこちらへ)

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です